この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
展示会の集客は、「当日頑張る」を意識しがちですが、事前準備やブース設計も欠かせない要素です。入念な準備をした上で当日を迎え、さらに獲得したリードを商談化、受注につなげてこそ、初めて成果に結び付きます。
本記事では、BtoB展示会で効果のある集客方法を9つ紹介します。集客方法を「事前準備」「ブース施工・設営」「当日」の3つに分けて詳しく解説します。
よくある失敗パターンやリードを商談化させる手順までお伝えしているので、自社の展示会集客にお役立てください。
集客のサポートも含めて、展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
なぜ展示会の集客に失敗するのか?4つの理由

展示会の集客を成功させるためには、「おしゃれなブースを作ろう」と考えがちです。たしかに、ブースの見栄えは重要ですが、「おしゃれなだけ」で終わり、集客に失敗するケースも少なくありません。ここでは、失敗する4つの理由を紹介します。
(1)「出展すること」が目的になっている
展示会への出展が決まると、「どんなブースを作るか」「何を配布するか」といった準備作業に意識が向きがちです。しかし、出展そのものがゴールになってしまうと、見栄えが良いだけのブースになり、目先の集客しか達成できません。
展示会の本来の目的は「商談・受注」につなげることです。そこに至るまでには3つのステップがあります。
① まず、来場者にブースに入ってもらう
↓
② ブース内で商品に興味を持ってもらう
↓
③ 名刺交換やヒアリングで接点を作り、商談につなげる
ただ単におしゃれなブースを作るだけでなく、商品の魅力を伝えるためのブース動線やパネルデザイン、接客時のトークスクリプトなど、あらゆる角度で集客を考える必要があります。
(2)ターゲットとゴールが定まっていない
展示会の集客がうまくいかない大きな原因は、「誰に来てほしいのか」「何のために出展するのか」が曖昧なまま準備を進めてしまうことです。
「とにかく多くの人にブースへ来てほしい」という考えでは、訴求の的が絞れず、結果として誰の心にも響かないブースになってしまいます。
▼ターゲットの決め方
業界・業種や企業規模、決裁権限、抱えている課題などを「想像」し、一人の人物像(=ペルソナ)を作り上げる。うまくできない場合は、実在企業を挙げてみるのもおすすめ。
▼ゴールの決め方
どのような状態になったら展示会が成功といえるのか言語化する。
(例)名刺を〇〇枚獲得し、そのうち△△件を商談につなげ、⬜︎件の成約ができたら達成
(3)おしゃれだけど「入りたい」と思わない
ブース自体はおしゃれなのに、来場者が「入りたい」と思わないパターンもあります。これには、インパクトを与えられてなかったり、雰囲気が”どんより”としていたりと、さまざまな原因が考えられます。
・キャッチコピーの文章が長かったり、専門用語が多かったりして伝わらない
・パッと見おしゃれだけど、ごちゃついていて何のブースかわからない
・スタッフ同士で固まって話していて、悪い印象を与えている
来場者は、通路を歩きながら一瞬でそのブースに立ち寄るかどうかを判断しています。「何の会社か」「自分に関係があるか」が伝わらなければ、素通りされてしまうのです。
おしゃれさだけでなく、「分かりやすさ」と「入りやすさ」を重視したブースを作りましょう。
(4)スタッフの雰囲気が悪い
ブースのデザインが良くても、中にいるスタッフの雰囲気が悪ければ、来場者が入りにくくなってしまいます。
▼印象が良くない例
・声が小さい
・疲れたオーラが出ている
・内輪(うちわ)で話している
こうした「雰囲気の悪さ」は来場者にすぐ伝わり、集客に大きな影響を与えます。
また「声をかけられたくない」という人も多いので、スタッフの配置場所や、ガツガツ話しかけすぎていないか、なども意識しましょう。
【事前準備】展示会の集客方法・コツ2選

まずは、展示会の「事前準備」で使いたい集客方法とそのコツを紹介します。
(1)事前集客は「コスパの良い施策」だけに絞る
展示会に出展する際は、数週間前から事前集客を行うのが一般的です。招待状やSNSなどを使って、既存顧客や新規層に対してアプローチします。他にも、プレスリリースや特設ページの設置、Web広告など施策はさまざまです。
事前集客は、コスパの良い施策だけに絞るのが良いでしょう。代表例は「招待メール」と「SNS」です。この2つはコストと労力をかけずに取り組めます。
Web広告やプレスリリース、特設ページなどの施策は、コストがかかる上に、本当に成果が得られるか不透明です。
成果が不透明なものに予算を使うよりも、コストと労力のかからない施策で「来てくれたらラッキー」と考えるのが良いでしょう。
(2)目的に合ったノベルティを選ぶ
展示会では、来場者に対してノベルティ(=簡易的なプレゼント)を配るのが一般的です。この際、何のノベルティを選ぶかによって集客をコントロールできます。
▼ノベルティ選びの大まかな基準
飲食物はほとんどの人が喜んでくれるので、その分集客効果が高いです。ただし、ターゲット外の来場が増えやすくなります。
ターゲット外の来場が多いとノベルティ代も膨らむので、目的に合ったものを選びましょう。
【ブース施工・設営】展示会の集客方法・コツ5選

続いて、展示会の「ブース施工・設営」の集客方法とそのコツを見ていきましょう。
(1)小間位置を踏まえたレイアウトにする
会場内のどこにブースがあるかによって、レイアウトの考え方は変わります。メイン通路に面している、島の角にある、他社に挟まれている、などパターンはさまざまです。
ブースのレイアウトでは、「歩いている人からどう見えるか」を考えるため、前提として小間位置が重要になるのです。
出展が決まったら、後日主催者から送られてくる「小間位置図」を確認しつつ、施工会社に伝えましょう。出展目的によってもブースの作り方が変わるので、施工会社と密にコミュニケーションを取ることが大切です。
展示会ブースの施工会社選びにお悩みの方は、こちらの記事をご覧ください。おすすめの施工会社をランキング形式で20社紹介しています。

(2)「3秒」で伝わるキャッチコピーを掲げる
訴求力の高いキャッチコピーは、来場者がブースに入るかどうかを決める大切な要素です。ブースが立ち並ぶ中で来場者を引きつけるためにも、「3秒で伝わるキャッチコピー」を意識しましょう。具体的な方法を2つ紹介します。
▼3秒で伝わるキャッチコピーの作り方
・「何を扱っているか」と「ベネフィット」を単刀直入に表現する
・来場者が歩いてくる方向から見やすい位置にあり、サイズも適切か
・混雑時に埋もれないよう「高さ」も意識する
(3)通路側の「仕掛け」で足止めを狙う
歩いている人に興味を持ってもらうためにも、通路側に仕掛けを置いてみてください。たとえば、商品サンプルや機会の実物、モニターなどです。通路の真正面に置くのではなく、来場者の動きを考えた上で配置場所と戦略を考えましょう。
▼通路側に仕掛けを置くときのポイント
・歩いてくる方向から見やすい角度・位置にする
・仕掛けを見て迷っていそうな人には声をかける
・サンプルでは、売りたい商品ではなく「キャッチーな商品」を置くのも効果的
通路側に仕掛けがあることで、「ちょっとだけ見てみようかな」と思ってもらえる可能性が高まります。
展示会の「仕掛け」に悩んでいる方は、こちらの記事をご覧ください。BtoB展示会におすすめの面白い仕掛けを紹介しています。

(4)デモンストレーションで体感してもらう
ブース内でデモンストレーションを行うのも効果的です。デモの中にも、「スタッフによる実演形式」や「来場者が体験できるデモ」など、いくつか種類があります。
▼デモの例
・スタッフが省力化機器を実演して、作業スピードを見せる
・来場者にタブレットを触ってもらい、その利便性を体感してもらう
集客効果を高めるためには、ブースの入口に「体験できます」の立て看板などを置くのがおすすめです。「デモをやってみようかな」と興味を持ち、ブースに入ってくれる可能性が高まります。
(5)セミナーで注目を集める
BtoB展示会では、ブース内で簡易的なセミナーを行うのもおすすめです。テーマは幅広く、導入のビフォーアフターを紹介したり、業界トレンドを説明したりと、色々なセミナーを開催できるでしょう。
ブース内で「ちょっとしたイベント」が行われていると、歩いている人の関心も高まります。セミナーのコツは、ただ単に情報を伝えるだけでなく、「飽きさせない」「手短にわかりやすく」することです。
【当日運営】展示会の集客方法・コツ2選

次に、展示会の「当日運営」で使える集客方法とそのコツを紹介します。
(1)ブース内では「ながら作業」で待つ
当日運営ではブース内での「待ち方」も意識しましょう。おすすめしたいのが「ながら作業」です。
ブースに人が入ってくると声をかけたくなりますが、闇雲に声をかけると来場者に敬遠される可能性があります。そのため、何かしらの作業をしながら自然にお客様を待ちましょう。
「作業をしているフリ」でも問題ありません。基本的には待ちの姿勢で相手からのアクションを待ちます。悩んでいそうな人がいたら声をかけてみてください。
そうすることで、興味関心のある人を取りこぼさずに集められます。
(2)相手を見極めてから声をかける
声をかける際は、相手をしっかりと見極めてからにしましょう。これは「邪魔されたくない」「営業トークされなくない」など、声かけに抵抗がある人がいるためです。
ただし、声をかけないと名刺交換やアンケート回収につながらないのも事実です。そのため、相手を見極めつつ、さりげなく声をかけましょう。
▼声をかけるべき人
・製品を見ながら悩んでいそうな人
・パネルをじっくりと読んでいる人
・その場でパンフレットを読んでいる人
・ブースの滞在時間が長い人
▼声をかけるべきでない人
・ブースに入ったばかりの人
・スタッフと距離を取りたそうな人
・ブースの前で立ち止まっている人
重要なのは集客後!リードを商談化させる手順

ただ単にブースにたくさんの人が来ても、それを商談化し、受注につなげなければ成果は得られません。ここでは、当日獲得したリードを商談につなげるための手順を紹介します。
(1)名刺や会話内容はすぐに記録する
名刺交換やヒアリングを通じて来場者の情報を獲得したら、すぐに記録しましょう。これは、時間が経つと「この名刺の人、誰だっけ?」と記憶が曖昧になるためです。相手の温度感がわからなくなるので、間髪入れずにその場で記録しましょう。
記録項目は次の通りです。
| 項目 | 記入例 |
| 温度感ランク (A / B / C) | A=すぐ商談化できそう B=半年以内に可能性あり C=長期的な育成が必要 |
| 関心領域 | 製品カテゴリ、機能、価格帯など |
| 導入時期 | 直近3か月以内/半年以内/未定 |
| 次のアクション | 資料送付、オンライン商談設定、別部門紹介依頼など |
| 会話メモ | システム変更検討中、予算確保済み、など |
名刺管理ツールや名刺スキャンアプリなどがあると記録がスムーズです。データ管理できるため営業への引き継ぎもしやすくなります。
(2)24時間以内に「お礼メール」を送る
展示会終了後、メールアドレスがわかった人に対して「お礼メール」を送りましょう。相手の熱量が冷めないよう、24時間以内に送るのが理想です。
お礼メールは、長文である必要はありません。ブースに来てくれたことのお礼と、話した内容、資料データなどを簡潔にまとめましょう。
▼お礼メールに入れたい項目
長すぎると相手も読みにくくなるので、画面をスクロールせずに読める分量にしましょう。
(3)リードの温度感ごとにアプローチ
次に、ABCのリードに合わせてアプローチをします。最優先はAランクで、次にBランク、Cランクと方法を変えてアプローチを進めましょう。
| 温度感ランク | アプローチ |
| Aランク:すぐ商談化できる見込み | 1週間以内にオンラインまたは訪問商談を行う |
| Bランク:半年以内に可能性あり | 定期的に情報を提供し、関係を維持する |
| Cランク:長期的な育成が必要 | コンテンツ配信やセミナー案内で接点を継続する |
Aランクは「もうひと押しがあれば成約しそう」な状態なので、熱が冷めないうちに商談日を提案しましょう。Bランクについては、メールにてデモや気軽な打ち合わせを提案し、コツコツと信頼を積み重ねていくことが重要です。
Cランクは、無理にアプローチすると敬遠されてしまうため、まずはメルマガやコンテンツに誘導し、育成につなげましょう。
まとめ
展示会の集客は、当日の声かけだけでなく、事前集客やノベルティの選び方、ブースのレイアウトなど、一連の流れを踏まえた上で設計することが重要です。
出展に満足して目的が曖昧なまま進んだり、「伝わらないブース」になっていたりすると、集客もうまくいきません。人を集めるだけでなく、「獲得したリードをいかに商談化させるか」も想定し、当日の運営に臨みましょう。
集客のサポートも含めて、展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
監修者コメント
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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