この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
「展示会に出展することが決まったけど、どうすれば多くの来場者にブースへ来てもらえるのか分からない」
そんな悩みを抱えていませんか。
展示会の集客力は、当日の頑張りだけでなく、事前準備やブース設計、スタッフの立ち回りなど、複数の要素の積み重ねで決まります。
本記事では、来場者を増やすための具体的な方法を12個、そして陥りやすい失敗パターンも合わせて紹介します。初めての出展でも実践しやすい内容なので、ぜひ準備の参考にしてください。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。
展示会集客を成功させるために「2つの軸」を固める
展示会の集客は、「当日だけ頑張る」や「行き当たりばったりの施策」ではうまくいきません。大切なのは、誰に向けたブースを作り、出展によって何を達成したいのかを決めることです。いわば「ターゲット」と「ゴール」の設定です。

最初に決めたいこと①:ターゲットの属性
展示会には多くの人が訪れ、業種や業界も異なります。「とにかく多くの人に来てほしい」という考えだと、後のリード獲得につながりにくくなるため、ターゲットの属性を絞ることが重要です。
以下の項目を埋めて、「誰に来てほしいか」を明確にしましょう。
・業界・業種
・企業規模
・決裁権限(現場サイドの人か、幹部・社長か)
・抱えている課題
うまく想像できない場合は、実在する企業名を挙げてみるのもおすすめです。ターゲットの属性が決まると、おのずと「その人に来てもらうには、こんなブースを作るべき」「こんな集客方法が良さそう」とイメージが固まってきます。
最初に決めたいこと②:目指すべきゴール
ターゲットに加えて、出展によって達成したいゴールも決めておきましょう。ゴール設定では、展示会終了後どのような状態になったら成功といえるのか、を具体的にイメージしてみてください。
例をいくつか挙げてみます。
例①:製造業界の担当者の名刺を100枚獲得し、そのうち30件を商談化させ、5件の成約につなげる
例②:見込み客リストを厚くするために、名刺とアンケートからのリードを200件獲得する
ゴールが曖昧だと、統一感のないブースになったり、接客の方向性がブレたりします。集客施策を考える前に、一度「何のための出展なのか」をおさらいしておきましょう。
展示会の来場者を増やす方法:ブース設計

来場者は限られた時間で数多くのブースを回るため、通り過ぎる一瞬で「立ち寄る価値があるか」を判断します。来場者を増やすためのブース設計のポイントを見てみましょう。
(1)ブースがどこにあるのか?を意識した設計にする
会場内での立地は自社でコントロールしにくい要素ですが、だからこそ「どこから来場者が流れてくるか」を踏まえたレイアウト設計が重要です。
通路に面した角地なのか、通路の突き当たりなのかによって、来場者の視線が届く方向や滞在のしやすさは変わります。動線を把握した上で、目立たせたい什器やアイキャッチをどの位置に置くかを決めましょう。
(2)通路から「3秒」で伝わるキャッチコピーを作る
来場者がブース前で立ち止まるかどうかを判断する時間は、わずか数秒といわれています。この短い時間で伝えるべき要素は、次の2点です。
・何を扱っている会社・商品なのか
・来場者にとってどんなメリットがあるのか
専門用語や抽象的な表現は避け、誰が読んでも一目で理解できる短いフレーズを、遠くからでも視認できる大きさで掲示しましょう。
また、展示会ブースの企画では、キャッチコピーの他にも「テーマ」や「コンセプト」なども重要です。詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

(3)通路から商品が見える、手に取れるようにする
「実物」や「動き」のある展示は、人の視線を強く引きつける力を持っています。来場者の行動心理を知った上で、通路から見える位置に、実際に触れる製品サンプルや動くデモ機を配置しておくと効果的です。
▼来場者の行動心理ステップ

製品サンプルやデモ機は、集客の強力なフックになります。まず自社製品を知ってもらい、そこからブース内に誘導するために有効です。
これらを通路側に置かない場合は、よりインパクトのあるキャッチコピーを掲げたり、モニターやデジタルサイネージを設置したりなど、他の角度からの工夫が必要です。
(4)デモンストレーションができる場所を作る
ブース内に広めのスペースを確保し、実演やデモンストレーションを行うのも効果的です。単なる説明よりも、実際に体験できる場を用意することで印象に残りやすく、名刺交換やアンケート回収にもつながりやすくなります。
デモ用のスペースを通路から見える位置に確保し、周囲に人だかりができることで、さらに人を呼び込む相乗効果も期待できます。
展示会の来場者を増やす方法:当日の立ち回り

ブースの設計がどれだけ優れていても、当日のスタッフの立ち回り次第で集客効果は大きく変わります。ここでは、来場者を増やすための当日立ち回りのポイントを紹介します。
(1)ブース内では「ながら作業」で待つ
ブース内では、基本的に「ながら作業」で待つのが良いでしょう。これは、声をかけられることで「時間を取られそう」と感じ、避けてしまう人がいるためです。声かけ自体は問題ありませんが、ガツガツしすぎるとかえって敬遠される可能性があります。
ただし、ながら作業をする際は注意点もあります。NG例とGOOD例を紹介します。
後者の方が、来場者が入りやすい雰囲気を作れます。基本的には「待ちの姿勢」で、相手とタイミングを見て声をかけてみてください。
(2)声かけは相手とタイミングを見極める
前述のように、声かけは「相手」と「タイミング」の見極めが重要です。見極める基準をいくつか紹介します。
▼声をかけるべき相手
・ブースの滞在時間が長い人
・パネルをじっくり読んでいる人
・モニターの前に立ち止まっている人
▼声かけのタイミング
・ブースに入った直後は避け、しばらく展示物を見た後
・相手が質問したそうな雰囲気で、かつ視線が合ったとき
・チラシやパンフレットなどを手に取ったとき
このように、相手が興味を持ったサインが見えたタイミングで声をかけましょう。この際、「〇〇についてお悩みですか?」「こちらは〇〇の新機能なんです」など、最初の一言を用意しておくと、接客がスムーズになります。
展示会における「声かけ」や「呼び込み」の方法は次の記事で詳しく解説しています。

(3)他社の担当者と交流し、口コミ的に人を呼び込む
展示会場に訪れるのは、来場者だけはありません。当然、同じイベントに出展する企業の担当者もおり、彼らと交流することで口コミ的に集客につなげることも可能です。
たとえば、設営期間や当日の合間時間などで他社の担当者と情報交換をし、そこから関連する来場者を紹介してもらえたり、口コミ的に自社ブースの存在が広まったりすることがあります。
他社を「敵」ではなく「情報網」として捉えることで、自社のブース集客につながる可能性があります。
(4)会場の混雑に応じてスタッフ数を調整する
来場者数は時間帯によって大きく変動します。状況に応じて、次のように人員配置を切り替えましょう。BtoB展示会では、開場直後(10時〜11時)は人が少なく、昼すぎ(13時〜15時)は混みやすい傾向にあります。16時を過ぎると次第に人が減り、会場全体が静かになっていくイメージです。
上記の時間を意識しながら、混雑時・閑散時に応じてスタッフ数を調整しましょう。
混雑時:誘導係や説明係、ヒアリング係など役割を分担し、チーム全員で対応する
閑散時:スタッフを減らし、過度な声かけや無駄な滞留を避ける
ブース自体はガラガラなのにスタッフが多いと、相手に圧迫感を与えることがあります。混み具合に応じて適度な人材配置をすることで、来場者にとって心地よいブース体験につながります。
(5)主催者や他ブースの注目イベントをチェックする
来場者は、自社ブースだけを目当てに会場に来ているわけではありません。主催者が企画する目玉イベント(著名人の登壇やトークショーなど)や、他社ブースが実施するセミナーにも多くの人が集まります。こうした「会場全体の人の流れ」を把握しておくことも、集客のヒントになります。
たとえば、主催者企画のイベントに著名人が登壇する場合、多くの来場者はイベント終了後もそのまま会場内を回遊し、周辺のブースを見て歩く傾向があります。
こうしたタイミングをあらかじめ把握しておけば、イベント終了後に合わせてスタッフを増員したり、通行人の目を引くデモや呼び込みを行ったりと、効果的な立ち回りが可能です。主催者から配布されるタイムスケジュールや会場マップを事前にチェックし、「いつ・どこで人が動くか」を意識しておくと良いでしょう。
展示会の来場者を増やす方法:事前準備

当日の集客力は、実は会期前の準備段階でその多くが決まっています。事前集客に力を入れていない企業は少なくありませんが、ここを疎かにすると成果が運任せになってしまいます。
(1)ノベルティは「ターゲットに刺さるもの」を選ぶ
ノベルティは単なる景品配布で終わらせず、会話のきっかけや連絡先取得のツールとして設計することが重要です。
わかりやすい例として、お菓子やジュースなどがあります。飲食物は受け取ってもらいやすく、一見すると効果的に思えます。しかし、実用性が高すぎるがゆえに「ノベルティ目当て」のターゲット外の来場者を引き寄せてしまう可能性も。せっかく声をかけても商談につながらない層が増えてしまっては、スタッフの工数が無駄になりかねません。
そのため、ノベルティは万人受けを狙うのではなく、自社の製品・サービスに関心がありそうな層に響くものを選びましょう。
たとえば、業務で使える実用グッズや、自社サービスと関連性のあるアイテムなど、「受け取った人が思わずブースで足を止めて話を聞きたくなる」ものを設計しましょう。デモ体験やアンケート回答とセットで配布する仕組みにすると、ターゲット層に絞り込みながら自然な形でリード獲得にもつなげられます。
(2)展示の目玉やデモ内容をWebで告知する
会期前にSNSやメールマガジン、自社サイトなどで「当日どんな展示や体験ができるか」を具体的に告知しておくことで、来場者はあらかじめ目的を持ってブースを訪れてくれるようになります。
目玉となるデモンストレーションや新商品の情報を事前に発信しておくことは、来場動機を高める上で効果的です。
(3)既存顧客に招待状・招待メールを送る
新規来場者だけでなく、既存顧客や過去の商談先へのアプローチも重要な事前集客施策です。パーソナライズされた招待状やダイレクトメールの送付は、相手の関心を惹きつけやすく、集客につながりやすい手段といえます。
休眠顧客向けのセグメントメールなど、相手の温度感に応じた案内内容を用意しておくとより効果的です。また、招待状・招待メールの中に「特典の案内」をつけると、来てもらえる可能性が高まるでしょう。
展示会で「思っていたより人が来ない」ときに考えられる4つのケース

展示会に出展しても、「思っていたより人が来なかった」という事態は珍しくありません。当日になって慌てないよう、典型的な失敗パターンとその対策を紹介します。
(1)出展自体がゴールになっている
「出展が決まった」「ブースが完成した」という状態に満足してしまい、集客施策の検討が後回しになるケースです。展示会はあくまで商談の入口であり、無事に会期を終えること自体が成果ではありません。
出展の目的を「何件のリードを獲得するか」まで具体的に設定しておくことが重要です。
(2)戦略よりも「おしゃれなブース」を優先している
見た目の華やかさやデザイン性ばかりにこだわり、ターゲットへの訴求や動線設計といった戦略面がおろそかになるケースも少なくありません。
装飾が魅力的でも、何を伝えたいブースなのかが不明瞭だと、来場者の記憶には残りにくくなります。おしゃれさも意識しつつ、しっかりと集客できるブース戦略を考えることが大切です。
(3)スタッフの雰囲気が悪く、来場者が遠ざかる
どれだけブースのデザインが優れていても、中にいるスタッフの雰囲気が悪いと来場者は入りにくさを感じてしまいます。
スタッフ同士の私語や無表情な対応、過度な売り込みは、来場者に「あのブースはちょっと」という悪印象を与えかねません。明るい雰囲気づくりと、声のかけすぎに注意したスタッフ配置を心がけましょう。
(4)集客は多いが、肝心のリード獲得につながっていない
ブースに多くの人が集まっても、それがそのままリード獲得につながるとは限りません。集客が多いのにリードが少ない原因として、次のものが考えられます。
・アンケートの項目が多く、回答に時間がかかる
・ヒアリングが長引き、1人あたりの対応時間が伸びてしまう
・スタッフの役割分担が曖昧で、オペレーションが整っていない
来場者は展示会場で複数のブースを回るため、1件あたりの対応に時間がかかりすぎると、途中で離脱されたり、そもそも声かけ自体を敬遠されたりしてしまいます。こうした事態を防ぐには、次のような改善が有効です。
・アンケートは本当に必要な項目だけに絞る
・ヒアリングは要点を短時間で聞き取れるよう、トークスクリプトを用意する
・誘導・説明・ヒアリングなど役割分担を明確にしておく
さらに、名刺交換だけで満足し、会期後のフォローが弱いと、せっかく獲得した見込み客の関心もすぐに下がってしまいます。来場者数だけでなく、その場でのリード獲得効率、そしてその後の商談化率まで見据えた設計と運営が必要です。
まとめ
展示会で来場者を増やすためには、ブース設計・当日の立ち回り・事前準備という3つの軸を意識することが重要です。
まずは「誰に来てほしいか」「何を達成したいか」を明確にし、その上で来場者の目線に立った施策を積み重ねることが成功への近道です。今回紹介した12の方法とよくある失敗パターンを事前に押さえておけば、当日になって慌てることなく、成果につながる出展を目指せるでしょう。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。
監修者コメント
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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