この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
展示会への出展を任されたものの、「企画書に何を書けばいいかわからない」と悩んでいませんか。決裁者を納得させ、稟議を通すためには、説得力のある企画書を作らなければなりません。
本記事では、稟議の通る展示会企画書に欠かせない8つの項目と、それぞれの書き方を具体例つきで解説します。さらに、そのまま使える生成AIのプロンプトも紹介するので、初めて企画書を作る方もぜひ参考にしてください。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。
展示会の企画書に盛り込むべき8項目とは?
展示会の企画書の作成イメージを掴めない方に向けて、まずは「企画書に入れたい8項目」を紹介します。

企画書とは、展示会で成果を出すための「設計図」のようなものです。企画をしっかりと詰めることで、滞りなく展示会の準備〜運営ができるようになります。
展示会企画書の書き方は?8項目をそれぞれ解説

企画書を作る際は、前述した「8項目」を順番に埋めていきましょう。各項目の書き方をそれぞれ詳しく解説します。
(1)出展の目的とゴール
まずは、展示会に出展するにあたっての目的とゴールを書き込みます。目的とゴールはニュアンスが若干異なるので、まずは違いを押さえておきましょう。
・目的:何のために展示会に出るのか?(リード獲得や既存顧客との関係強化など)
・ゴール:何を達成したら成功といえるか?(売上や受注金額など)
たとえば、BtoB展示会の場合、売上や受注金額をゴールに設定し、そのために新規リード獲得が何件必要になるか、と考えます。
具体的な数字まで落とし込めるとイメージを掴みやすいです。いくつか例を見てみましょう。
| 目的 | ゴール(具体的にどうなりたいかを数字で示す) |
| 新規リードの獲得 | 名刺交換やアンケート回収を通じて、200件のリードを獲得し、うち50件を商談、5件を成約に結びつける。最終的に売上〇〇万円を達成する。 |
| 既存顧客との関係強化・商談の創出 | 既存顧客50社に招待メールを送り、実際に来場してくれた担当者に対して新製品・新サービスの説明を行う。うちアップセル・クロスセルにつながる商談を20件獲得し、受注金額〇〇万円を達成する。 |
| 販売パートナー・代理店の新規開拓 | パートナー候補企業の担当者20名と名刺交換を行い、その場(または後日)でデモを体験してもらう。デモ経由で10社を商談につなげ、うち3社と正式契約を締結、〇〇万円の受注を達成する。 |
(2)ターゲット
続いて、「誰に来てほしいか」のターゲットを決めます。「誰でもいいからブースに来てほしい」という考えだと、対象の的がブレるため、具体的に来てほしい人物像を明確にすることが大切です。
次の項目をもとにターゲットを決めましょう。
・業界業種
・企業規模
・役職
・抱えている課題
・決裁権限(現場サイドの人か、幹部・社長か)
▼ターゲット例
想像だけでターゲットのイメージを掴めない場合は、実在企業を2〜3社挙げてみるのもおすすめです。「この企業と取引できれば理想」といった企業があれば、それも企画書に盛り込んでみてください。
(3)展示会の基本情報
決裁者に”展示会のあらまし”を伝えるためにも、出展する展示会の基本情報を書きましょう。施工会社に見積もりを出してもらう際にも使います。
▼基本情報として入れたい項目
・展示会名
・出展日時
・出展エリア
・ブース小間数
・来場者数の想定
・出展料
特に、企画書を見る経営者は「費用」や「必要な社内リソース」について知りたい人が多いです。
出展料はもちろん、エリアや小間数を示せば、「移動や運営に伴ってどのくらいの社内リソースが必要になるか」のイメージを掴みやすくなります。
(4)テーマとコンセプト
展示会のテーマとコンセプトも必ず書いておきましょう。テーマとは「ブースの主役となる商材」のことで、コンセプトとは「テーマを伝えるための基本方針」を指します。
▼テーマとコンセプトの例
① テーマ:経費精算システム
② コンセプト:領収書の手入力・突合チェックをなくし、経理担当者の月末残業をゼロにする
テーマは「何を主役にするか」を選ぶだけなので、決めるのは難しくありません。難しいのはコンセプトの方で、「商材を相手にどう伝えるか」を考えつつ、最適なフレーズを考える必要があります。
テーマやコンセプトの決め方については以下の記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。

(5)ブースサイズ
出展するブースのサイズも入れておきましょう。企画書を稟議に通す際、予算の妥当性を示せる上、人材配置・動線計画の根拠になるので重要です。
ただ単に小間数だけを書くのでなく、その小間数にした理由について明記しておくと説得力が高まります。
▼書き方のイメージ
(6)予算感
出展予算は、経営者が特に重視している要素といえます。企画書の段階(稟議前)では、まだブース施工会社への依頼や各種手配などは始まっていないので、具体的な金額まではわからなくて大丈夫です。
総額いくらになるのか、内訳としてどんな費用が発生するのかを明記しておきましょう。
▼書き方のイメージ
投資対効果まで示せるとGOOD
決裁者は「会社にどんな利益をもたらしてくれるか?」を考えているため、出展による投資対効果まで落とし込めると、説得力が高まります。
▼書き方のイメージ
(7)チーム体制
展示会の成否は、企画内容だけでなく「誰が、どう進めるか」という実行体制にも左右されます。決裁者は予算や目的と同じくらい、「本当にこのチームでやり切れるのか」も重要視しています。
チーム体制で書いておきたい項目は次の通りです。
・展示会のメンバー(準備・当日・会期後を含めた)
・部署間の連携体制(マーケティングや営業も絡むため)
誰を中心に、どのようにチームを動かしていくのかを明記しましょう。
また展示会は企画部門だけで完結せず、営業やマーケティング、広報など複数部署の協力が前提となります。誰がどの部署とどのタイミングで連携するのかを想定・明記しておくことで、説得力の高い企画書を作成可能です。
(8)大まかなスケジュール
企画書には、展示会出展の大まかなスケジュールも盛り込みましょう。展示会の準備は忙しくなりやすく、予定通りに進まないケースが多いので、企画書の段階では細かく書く必要はありません。
企画書を読む人がわかりやすいよう、「準備」「当日前後」「会期後」の3つのフェーズに分けるのがおすすめです。
| 時期 | 主な準備内容 |
| 準備 | ・施工会社の決定 ・事前集客 ・配布物作成 ・ノベルティ手配 ・スタッフのアサイン ・レンタル品手配 ・接客マニュアル作成 ・アンケート用紙作成 |
| 当日前後 | ▼直前(2日前) ・ブースの搬入・設営 ▼当日 ・スタッフの配置確認と全体ミーティング ・来場者対応 ▼直後 ・機材の搬出 ・ブース撤去 ・アンケート集計とリード整理 |
| 会期後 | ・初期フォロー(お礼メールなど) ・営業へ引き継ぎ ・振り返り、レポート作成 |
企画書が完成し、稟議まで通ったら、施工会社に見積もりを出してもらいましょう。施工会社をお探しの方はこちらのランキング記事をご覧ください。

稟議の通らない展示会企画書の共通点

「企画書を作り込んだはずなのに、稟議が通らない」という悩みもよく聞きます。決裁者の反応が良くない場合、次に当てはまっていないか確認してみてください。
(1)目的やゴールが曖昧で、成果が出るのか不透明
目的やゴール設定は、出展の根幹となる部分です。ここに具体性がないと、決裁者も「本当にこれで成果が出るのか?」と疑問に思います。
決裁者はテキストを読んで投資判断をしなければならないので、「何を達成したいのか」を数字で示しつつ、グラフや画像なども使って読みやすい企画書を作りましょう。
(2)関係部署との合意形成が不足している
展示会は企画部門だけで完結するものではなく、営業やマーケティングなど関係部署の協力が不可欠です。
にもかかわらず、事前の説明や巻き込みが不十分なまま企画書だけが提出されると、決裁者は「現場は本当に協力してくれるのか?」と不安を感じます。
関連部署からの合意やコミットメントがあらかじめ明記されていることで、実行力のある企画として信頼されやすくなります。
(3)決裁者が求める粒度と合っていない
細部まで作り込まれた資料は、かえって「要点がどこにあるかわからない」と読み飛ばされてしまいます。反対に、大枠しか書かれていない資料は「具体性がなく、判断材料が足りない」と差し戻されます。
決裁者の意思決定スタイル(数字や根拠を重視するタイプか、ストーリーや将来性を重視するタイプかなど)を踏まえた上で、情報の粒度や見せ方を調整することが重要です。
【コピペして使える】展示会企画書のプロンプトを紹介
最近ではChatGPTやClaudなど生成AIツールが普及し、これらは企画書作成にも役立ちます。特に初担当だと、「まず何から書けばいいかわからない」といった方もいるでしょう。
そういった方に向けて、展示会企画書の「プロンプト」を用意しました。コピペして必要箇所を埋めるだけで企画書の叩きを作れるので、ぜひお役立てください。
▼展示会企画書のプロンプト
あなたは展示会マーケティングに詳しいプランナーです。
以下の情報をもとに、展示会の企画書を作成してください。
【企画書に含めるべき8項目】
①出展の目的とゴール
②ターゲット
③展示会の基本情報
④テーマとコンセプト
⑤ブースサイズ
⑥予算感(投資対効果を含む)
⑦チーム体制
⑧大まかなスケジュール
【自社・製品情報】
・会社名:
・製品/サービス名:(複数ある場合はすべて記載)
・製品の特徴・強み:
・解決できる顧客の課題:
【出展目的】
※以下から選択、または自由記述
・新規リードの獲得
・既存顧客との関係強化
・販売パートナー・代理店の新規開拓
・業界内ネットワークの拡大
・市場動向・競合情報の収集
【ターゲット情報】
・業界/業種:
・企業規模:
・役職:
・抱えている課題:
・決裁権限の有無:
【展示会情報】
・展示会名:
・開催時期:
・会場:
・想定来場者数:(わかれば)
・出展料:(わかれば)
【予算感】
・想定予算総額:(わかれば。不明な場合は一般的な相場で概算してください)
【チーム体制】
・展示会準備に関わる部署:
・人数:(わかれば)
【出力条件】
・①〜⑧の項目ごとに見出しを立てて整理する
・①は「目的」と「ゴール(数値目標)」を分けて記載する
・④は「テーマ(ブースの主役となる商材・製品)」と「コンセプト(そのテーマをどう伝えるかの基本方針)」を分けて記載する
・テーマは、自社の製品・サービスの中から今回の出展で何を主役として押し出すのかを明確にする(複数ある場合は、なぜその製品を選んだのかの理由も添える)
・コンセプトは、テーマ(主役の商材)をどんな切り口・伝え方で来場者に印象づけるか、具体的な演出や訴求方法まで落とし込んで記載する
・⑤⑥⑧は具体例のように、表や箇条書きを使って視覚的にわかりやすくする
・⑤ブースサイズは、コンセプトを実現するために必要なスペース(デモ機、体験コーナーなど)も考慮して選定理由に含める
・⑥は予算内訳に加え、投資対効果(想定リード数→商談数→成約数→売上)の試算も入れる
・⑦はメンバーの役割分担表と、部署間連携の進め方を記載する
・情報が不足している項目は、一般的な相場や類似事例をもとに仮の数値・内容で補完し、「(仮)」と明記する
・稟議で通りやすいよう、決裁者が知りたい「費用対効果」「実行体制の実現性」を意識した書き方にする
AIに「丸投げ」ではなく、必ずチェック・手直しを加えよう
上記のプロンプトを使えば、一定のクオリティの企画書は出来上がります。ただし、細かい部分はチェックが必要です。以下の項目を確認しながら、適宜手直ししましょう。
・企画書の内容に一貫性があるか
・ターゲットは合っているか
・表現のディティールに問題はないか
・企画書自体が読みやすいか
・決裁者が求める粒度になっているか
あくまでAIが出力した内容なので、文章が機械的になることがあります。決裁者によって好みも変わるので、読んでもらう相手を想像しながら、企画書全体を修正しましょう。
まとめ
展示会企画書で成果を出すには、出展の目的やゴール、予算感、スケジュールなどの8項目を、具体的な根拠とともに整理することが重要です。
稟議が通らない場合、目的が曖昧だったり、関係部署との合意が不足していたりする可能性があります。あわせて、企画書自体が決裁者が求める粒度に合っているかも確認しましょう。
生成AIのプロンプトを活用すれば効率的に叩き台を作成できますが、内容の一貫性やターゲット設定、決裁者に合わせた粒度になっているかは必ず自分の目でチェックし、丸投げせず手直しを加えることが成功への近道です。
また、展示会ブースの企画会社をお探しの方は、株式会社ストラーツにご相談ください。
監修者コメント
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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