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eスポーツによる地域活性化とは?全国8事例と成功のポイントを解説

「eスポーツはゲーム好きの若者が楽しむものでは?」

「地域の活性化には、やはり従来のお祭りやスポーツ大会の方が向いているのでは?」

上記のようなイメージをお持ちの方も、多いかもしれません。

しかし近年、eスポーツは観光地や商店街、都道府県規模の大会、企業連携など、さまざまな形で全国の地域活性化施策に取り入れられています。

デジタル田園都市国家構想をはじめとした国の施策とも相性が良く、経済効果や交流人口の拡大につながる新しい手段として大注目です。

この記事では、eスポーツが地域活性化の手段として選ばれる理由や、全国の成功事例、成功させるためのポイント、始め方まで、はじめての方にもわかりやすく解説します。

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目次

1.eスポーツによる地域活性化とは

eスポーツによる地域活性化とは

eスポーツは今、地域の賑わいを取り戻す新しい手段として全国の自治体や企業から注目を集めています。

これまで地域活性化といえば、お祭りや物産展、スポーツ大会の誘致などが中心でした。しかし従来型のイベントは、開催のたびに集客数が伸び悩んだり、若い世代の関心を引きにくかったりする課題を抱えています。

そこで近年、従来型イベントの代わりとして広がっているのが、eスポーツです。eスポーツとは、コンピューターゲームを使った対戦競技のことで、年齢や性別、地域を問わず誰でも参加できる点が特徴です。

実際に、温泉地や商店街、都道府県レベルの大会など、さまざまな主体がeスポーツを使った地域活性化に取り組んでいます

(1)地域活性化の文脈でeスポーツが注目される背景

eスポーツが地域活性化の手段として選ばれるようになった背景には、大きく2つの理由があります。

①eスポーツ人口の増加

1つ目は、eスポーツの競技人口そのものが年々拡大していることです。

日本eスポーツ協会のデータによると、2024年の国内eスポーツファン数(試合観戦や配信視聴の経験者)は約967万人、競技者人数は推計419万人にのぼります。※

国内外でプレイヤーや観戦者が増え続けており、若年層を中心に高い認知度を持つコンテンツになっています。

※出典:日本eスポーツ協会「データ年鑑『日本eスポーツ白書2025』発売 2024年のeスポーツ競技人口は推計419万人 市場規模は160億円以上、ファン数も約967万人と拡大を継続」

②行政や企業がデジタル分野への取り組みを重視する流れ

2つ目は、行政や企業がデジタル分野への取り組みを重視する流れが強まっていることです。

5G通信の実証実験や、デジタル田園都市国家構想といった国のデジタル施策とも、eスポーツは相性が良いといえます。

単なる娯楽イベントではなく「地域のデジタル化」を象徴する取り組みとして、eスポーツの活用が位置づけられるケースが増えているのです。

(2)期待される3つの効果

期待される3つの効果

eスポーツによる地域活性化に期待される効果は、主に次の3つです。

①経済効果

eスポーツの大会開催に伴う来場者の飲食・宿泊・買い物などにより、地域内でお金が動きます

会場となる商業施設だけでなく、付近の商店への波及効果も見込めます。

②交流人口拡大

eスポーツは全国どこからでも参加・観戦しやすいコンテンツです。

オンライン大会であれば地理的な制約がなく、地域外の人が初めてその地域を知るきっかけにもなります

③地域への愛着づくり(シビックプライド醸成)

地元企業や自治体が主体となって取り組んだチームや大会が全国的に注目されることで、住民が自分の地域に誇りを持つきっかけになるでしょう。 

2.eスポーツが地域活性化の手段として選ばれる理由

eスポーツが地域活性化の手段として選ばれる理由

eスポーツには、従来のイベントにはない「参加のしやすさ」という魅力があります。

ここでは、地域活性化の手段として選ばれる3つの理由を紹介します。

(1)世代や居住地を問わず参加者を集められる

eスポーツは、性別や年齢、居住地に関係なく参加できる点が大きな強みです。

子どもから高齢者まで、同じ土俵で楽しめるタイトルが多くあります

実際に秋田県の「マタギスナイパーズ」は、60歳以上のメンバーだけで構成されたプロチームです(詳しくは3章で紹介します)。

また、オンライン開催であれば地理的な制約もありません

地域外や海外からの参加・観戦も可能になるため、従来のイベントでは接点を持てなかった層にもアプローチできます。

(2)天候や会場規模に左右されず開催しやすい

屋外イベントは、雨天中止や熱中症対策など天候への配慮が欠かせません。

一方、eスポーツは基本的に屋内で完結できるため、天候リスクを抑えて開催できます

会場についても、体育館やホールのような大規模施設だけでなく、商店街の一角や公民館など、比較的小さなスペースでも実施可能です。

予算や規模に応じて柔軟に企画できる点は、初めてイベントを企画する自治体や団体にとって取り組みやすいポイントといえます。

(3)観光・商業・教育など他分野と組み合わせやすい

eスポーツは単独のイベントとしてだけでなく、他分野と掛け合わせやすいという特徴もあります。

たとえば、以下のようなものが考えられます。

他分野との組み合わせの例
  • 観光地:周辺の観光施設や飲食店と連携したキャンペーン
  • 商店街:来街者向けの企画との組み合わせ
  • 学校:IT人材育成プログラムとの連携 など

地域が持つ既存の資源と組み合わせることで、単発のイベントで終わらず、地域全体の取り組みとして展開しやすくなる点が魅力です。

具体的な事例については、次の項で紹介します。

3.eスポーツによる地域活性化の事例8選

ここでは、eスポーツによる地域活性化の事例を8つ紹介します。

(1)観光地・温泉地がeスポーツを活用した事例

ここでは、観光地・温泉地がeスポーツを活用した事例を紹介します。

①HYOGO eスポーツフェスタin城崎温泉(兵庫県)

HYOGO eスポーツフェスタin城崎温泉(兵庫県)
引用:神戸新聞NEXT「HYOGO eスポーツフェスタin城崎温泉」

兵庫県とNTT西日本が主催し、2022年10月に開催されたイベントです。会場に選ばれたのは、開湯1300年以上の歴史を持つ温泉街、城崎温泉でした。

競技会場となった「城崎文芸館」では人気タイトル「VALORANT」の大会を実施し、駅前の外湯「さとの湯」には誰でも参加できる体験ブースを設置しています。

このイベントの背景には、NTT西日本グループが2021年に城崎温泉で開設した、eスポーツ体験施設の存在があります。

「ICT×eスポーツ」を通じた地域活性化・産業振興を目的とした施設で、子どもから高齢者、初心者からプロ志望者まで幅広い層が利用できる場として運営されています。

歴史ある温泉街という観光資源と、eスポーツという新しいコンテンツを組み合わせたことで、従来の温泉観光Toyama Gamers Day 2019/5G COLISEUM(富山県)とは違う客層を呼び込むきっかけになりました

②Toyama Gamers Day 2019/5G COLISEUM(富山県)

Toyama Gamers Day 2019/5G COLISEUM(富山県)
引用:VIDEO SALON.web「【ライブ配信 関連記事】eスポーツはライブ配信でも注目〜 北陸最大のeスポーツイベントをライブ配信する」

富山県、富山県eスポーツ連合、地元テレビ局でつくる実行委員会が主催し、2019年9月に高岡市で開催された、北陸最大級のeスポーツイベントです。

メイン会場の「高岡テクノドーム」に加え、魚津市の「新川文化ホール」をサテライト会場とし、次世代通信規格「5G」を使って2つの会場をつないだ点が大きな特徴でした。

象徴的な企画として、高岡市長と魚津市長が5G通信を介して離れた会場同士で対戦する「市長戦」が実施されています。

行政トップ自らが参加することで話題性を高め、入場無料で2,000人規模の来場を見込める地域イベントとして企画されました。

また、高校生向けの「リーグ・オブ・レジェンド」大会や地元の食・伝統芸能を楽しめるアフターパーティーも開催。

eスポーツを入り口にして、県外へ地域の魅力を発信する取り組みとなっています。

(2)商業施設・商店街がeスポーツを活用した事例

ここでは、商業施設・商店街がeスポーツを活用した事例を紹介します。

①商店街対抗e将棋大会(大阪府・千林商店街/兵庫県・甲南本通商店街) 

大阪市の千林商店街と神戸市の甲南本通商店街(新甲南協同組合)が対戦した、商店街振興組合主導のイベントです。地域課題解決に取り組む「Rethink PROJECT」とNGM株式会社の企画協力によって、2020年に始まりました。

取り組みのきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大です。人が集まりにくい状況でも地域の賑わいを取り戻す方法はないかと考え、対面にこだわらない企画として将棋の対局をeスポーツ形式で配信する「e将棋」が採用されました

競技は団体戦・個人戦の2種目で、対局の様子はすべてYouTubeで配信されています。観戦者は応援する商店街チームを予想して投票でき、商品券などが当たる企画も用意されました。

商店街同士が「対抗戦」という形で盛り上がることで、来街のきっかけづくりだけでなく、地域住民が自分たちの商店街に愛着を持つ機会にもなっています

②イオンモール橿原 eスポーツフェスタ(奈良県橿原市)

引用:イオンモール橿原Instagram

イオンモール橿原が主催し、2025年3月から毎月継続的に開催しているイベントです。無料・申込不要で、買い物のついでに気軽に立ち寄れる敷居の低さが特徴です。

第1回は、「ストリートファイター6」と橿原市の観光資源(世界遺産「飛鳥・藤原の宮都」)を組み合わせた企画からスタートしました。橿原市にまつわるクイズを楽しみながらゲームをプレイできる内容で、プロゲーマーの「sako」選手なども参加しています。

その後も「ぷよぷよ×家族」をテーマに家族参加を促す回や、地元プロゲーマーを招いた対戦会・撮影会など、毎回テーマを変えながら継続開催しています。

参加者には橿原市とのコラボ缶バッジが配布されるなど、単発のイベントで終わらせず、施設と地域が一体となって毎月の「定番企画」に育てている点が特徴です。

(3)全国規模の大型大会事例

ここでは、全国規模の大型大会事例をご紹介します。

①全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI(茨城県)

第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」の文化プログラムとして、2019年10月に茨城県つくば市で開催された大会です。国体の歴史上初めて、都道府県対抗形式でeスポーツが実施された記念すべき大会でもあります。

全国47都道府県すべてで予選が行われ、勝ち抜いた代表選手たちが本戦に集結しました。地元・茨城県が総合優勝を飾り、開催地としても大きな盛り上がりを見せています。

この大会がモデルケースとなり、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」は以後、鹿児島県・三重県・栃木県などと、毎年開催地を変えながら続くイベントに発展しました。

国体という全国的なイベントの一部にeスポーツを組み込み、eスポーツを地域活性化の手段として扱う自治体が全国に広がるきっかけを作った事例といえます。

②とちぎeスポーツフェスタ(栃木県)

栃木県は、2022年に「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2022 TOCHIGI」を開催したことをきっかけに、2023年度からeスポーツ関連事業を本格的に開始しました。

県はその後「とちぎeスポーツ地域活性化実行委員会」を立ち上げ、独自の大型イベント「とちぎeスポーツフェスタ」を毎年開催しています。

学生対象の「VALORANT TOCHIGI CUP」やプロスポーツチーム同士が対戦する「プロスポーツチーム対抗eスポーツNo.1決定戦」など、世代や分野横断の企画を実施。会場に隣接する商業施設と連動したPR企画も行われており、大会そのものだけでなく、街全体を巻き込む工夫がされています。

さらに県は、高齢者や障がいを持つ方を対象にしたeスポーツ体験会も年間5回程度開催しており、「孫と一緒にeスポーツを楽しめるようになった」との声も。

1つの大型イベントから始まり、年間を通じた地域活性化の取り組みへと発展させている点が特徴です。

(4)企業が主体となった事例

ここでは、企業が主体となった事例を紹介します。

①マタギスナイパーズ(秋田県)

マタギスナイパーズ(秋田県)
引用:MATAGI SNIPERS「MEMBER」

マタギスナイパーズは、秋田市に本社を置くIT企業・エスツーが2021年に発足させた、日本初となるシニア限定のeスポーツプロチームです。チーム名は、東北地方で狩猟を生業とする「マタギ」と、シューティングゲームの「スナイパー」を組み合わせて名付けられました。

このプロジェクトの背景には、都道府県別で高齢化率全国1位という秋田県の課題があります。エスツーの須藤晃平代表は、高齢化というマイナスイメージをあえて「売り」に変える発想から、このチームを立ち上げました。

結成にあたり「満65歳以上・秋田県在住」を条件に一般募集をしたところ、想定を大きく上回る応募が集まっています

単なる高齢者の健康促進や認知症予防にとどめず、「孫にも一目置かれる存在」を目指す点が特徴で、年齢や性別、社会的な立場を超えたコミュニティ形成を通じて、地域活性化につなげる狙いがあります

②観光×IT人材育成×eスポーツ複合プロジェクト(沖縄県石垣市)

観光×IT人材育成×eスポーツ複合プロジェクト(沖縄県石垣市)
引用:PR TIMES「多様化が進む社会で活躍する人材の育成の支援を目指し、『e スポーツによる地方創生 石垣市プロジェクト 』 にNASEF JAPAN 参画表明」

次にご紹介するのは、石垣市と市内企業が中心となって2023年に立ち上げた、観光・IT人材育成・eスポーツを組み合わせた複合プロジェクトです。

地元のIT制作会社・ハブクリエイトが全体進行管理を担い、家電メーカーのサードウェーブや、国際教育団体のNASEF JAPANなど複数の企業・団体が協定を結んで参画しています。

eスポーツを入り口に、プログラミングや動画編集といったデジタルスキルを学べる講座を実施しています。市内施設を活用した「eスポーツ交流スペース」の運営も行いながら、地元の中高生を中心にグローバルなIT人材を育てるべく話し合いを進めている状態です。

プロジェクトの出発点には、「島内に大学や専門学校がなく、若者が進学のタイミングで島外に流出してしまう」という石垣市特有の課題があります。単発のイベントではなく、教育・産業・観光を横断した継続的な仕組みとして地域に根づかせようとしている点が特徴です。

4.eスポーツで地域活性化を成功させる3つのポイント

eスポーツで地域活性化を成功させる3つのポイント

ここまで紹介した8つの事例には、成功の背景に共通するポイントがあります。

ここでは、3つに絞って紹介します。

(1)地域ならではの新しい体験価値を打ち出す

eスポーツで地域を盛り上げるには、その土地でしか味わえない工夫を加えることが欠かせません。ただゲーム大会を開くだけでは、他の地域でも簡単に真似できてしまい、すぐに目新しさが薄れてしまうためです。

たとえば城崎温泉の事例では、1300年続く歴史ある温泉街そのものを会場にすることで、他にはない雰囲気を作り出しました。イオンモール橿原の事例でも、地元の世界遺産にまつわるクイズをゲームに取り入れ、その土地らしさを加えています。

(2)地域の事業者・住民を巻き込む体制をつくる

主催者だけで進めず、地域の商店や住民に運営から関わってもらうことも大切です。地元の人が関わることで、「よそから来たイベント」ではなく「自分たちの取り組み」として受け止められやすくなるためです。

満喫杯では商工会議所や地元の就労支援事業所と一緒に運営。YOKOSUKA e-Sports CUPでは商店街をイベント仕様に飾りつけるなど、街ぐるみで盛り上げる工夫がされています。商店街対抗e将棋大会も、商店街振興組合そのものが企画の中心を担った事例です。

(3)単発で終わらせず、継続的な取り組みに発展させる

単発で終わらせず、継続的な取り組みに発展させることも、大切な要素だといえます。

1回きりのイベントでは、その場は盛り上がっても、地域に根づくまでには至りません。何度も続けることで、参加者や住民の間に「毎年恒例」「地域の定番」という認識が生まれていくためです。

とちぎeスポーツフェスタは、もとは1回限りの全国大会の開催地に選ばれたことがきっかけでしたが、そこから県独自の年間事業へと発展しました。イオンモール橿原の取り組みも、リニューアル記念の単発イベントから、毎月開催の定番企画へと成長しています。

5.eスポーツ地域活性化イベントの始め方

eスポーツ地域活性化イベントの始め方

eスポーツを使った地域活性化イベントは、次の5つのステップで進めると、初めてでも取り組みやすくなります。

(1)目的・ターゲットを設定する

まず決めるべきは「何のために」「誰に向けて」開催するかです。目的があいまいなまま進めると、企画の途中で内容がぶれてしまいます。

たとえば、交流人口を増やしたいのか、地元の子どもや高齢者の居場所を作りたいのか、商店街の集客を目的にするのかによって、選ぶべき会場や競技タイトルも変わってきます。マタギスナイパーズの事例のように、対象を「秋田県在住の65歳以上」と明確に絞ったことで、狙い通りの層に届いたケースもあります。

(2)種目・企画内容を決める

目的とターゲットが決まったら、次は具体的な競技タイトルや企画内容を選びます。参加者の年齢層やゲーム経験によって、向いているタイトルは異なる点に注意が必要です。

たとえば、初心者や高齢者が多い場合は、ルールがシンプルで操作も簡単なパズルゲームやレースゲームが向いています。逆に、若年層をターゲットにする場合は、対戦の駆け引きが楽しめる本格的な競技タイトルが人気です。

イオンモール橿原の事例のように、地域の観光資源やクイズを組み合わせるなど、ゲームだけで終わらせない工夫も検討したいポイントです。

(3)会場・機材を準備する

次に、会場・機材を準備します。

会場は、体育館や公民館のような公共施設だけでなく、商業施設やホールなど、目的に応じて幅広い選択肢があります。屋内で完結できるため、天候を気にせず準備を進められる点も魅力です。

必要な機材には、以下のようなものが挙げられます。

必要な機材
  • ゲーム機
  • パソコン
  • モニター
  • 通信環境 など

すべて自前で揃えるのが難しい場合は、eスポーツ運営会社への委託や、機材の無料貸与制度を持つ自治体・企業と連携する方法もあります。YOKOSUKA e-Sports CUPのように、高校生に機材を無料貸与する仕組みを作れば、参加のハードルを下げることも可能です。

(4)広報・集客を行う

イベントの内容が決まったら、告知を行い、参加者や来場者を集めます。SNSでの発信に加え、地元の商店街や自治体の広報誌など、地域に根ざした媒体を組み合わせると効果的です。

YOKOSUKA e-Sports CUPのように、商店街をイベント仕様のフラッグで装飾すれば、告知を見ていない人にも足を止めてもらいやすくなります。参加賞やクーポンなど、来場するメリットを分かりやすく打ち出すことも、集客の後押しには効果的です。

(5)実施後に振り返り、次につなげる

イベントが終わったら、そこで終わりにせず振り返りを行いましょう。参加者数や来場者の声、想定していた目的が達成できたかを確認することで、次回に向けた改善点が見えてきます

とちぎeスポーツフェスタやイオンモール橿原の事例のように得られた気づきを次の企画に反映しながら回数を重ねることが、地域に根づくためには重要です。

6.eスポーツの地域活性化で活用できる補助金・支援制度

eスポーツの地域活性化で活用できる補助金・支援制度

eスポーツイベントの開催には、会場費や機材費、広報費など、まとまった予算がかかります。国や自治体の補助金・支援制度をうまく活用すれば、予算面のハードルを下げながら取り組みを進められます。

(1)新しい地方経済・生活環境創生交付金

かつて「デジタル田園都市国家構想交付金」と呼ばれていた制度で、2025年度から名称と枠組みが見直されました。デジタル技術を活用した地域課題の解決を後押しする交付金で、UIJターンの促進や関係人口の創出など、幅広い取り組みが対象です。

eスポーツをデジタル活用型の地域振興策として位置づけることで、活用できる可能性があります。

参考:内閣官房・内閣府総合サイト地方創生「新しい地方経済・生活環境創生交付金」

(2)観光庁「地域観光魅力向上事業」

観光庁の「地域観光魅力向上事業」は地域資源を活用した観光コンテンツの開発から、販路開拓・情報発信までを総合的に支援する事業です。地方公共団体だけでなく、DMOや民間事業者も対象になります。

eスポーツイベントを地域の観光コンテンツの一つとして企画すれば、この事業の対象になり得ます。

参考:国土交通省観光庁「『地域観光魅力向上事業』の二次公募を開始します」

(3)自治体独自の助成金

都道府県や市町村が、独自に設けている補助金もあります。

たとえば沖縄県では、県内でeスポーツを活用した取り組みを行う事業者向けに「おきなわeスポーツ推進事業補助金」を実施しています。

ただし、こうした自治体独自の制度は、地域や年度によって内容が変わる点に注意が必要です。まずは、自分の自治体にeスポーツ関連の補助金がないか、担当部署に確認してみることをおすすめします。

7.eスポーツによる地域活性化に関してよくある質問

eスポーツによる地域活性化に関してよくある質問

ここでは、eスポーツによる地域活性化に関してよくいただく以下の質問に関して、回答を紹介します。

(1)eスポーツイベントの開催には、どれくらいの費用がかかりますか?

会場の規模や参加人数、招待するゲストの有無によって大きく変わります。

小規模な体験会であれば、ゲーム機やモニターなどの機材費のみで数十万円程度から始められるケースもあります。一方で、プロゲーマーを招いたり大型ビジョンや配信設備を用意したりする場合は、費用が数百万円以上の規模になることも決して珍しくはありません。

まずは小規模な体験会から始め、実績を作りながら規模を広げていく方法もおすすめです。

eスポーツイベントにかかる費用については、以下のページもご参照ください。

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(2)ゲームに詳しい職員がいなくても開催できますか?

はい、可能です。今回紹介した事例の多くも、自治体や商業施設の担当者自身がゲームに詳しいわけではなく、eスポーツ運営会社やIT企業と連携しながら実現しています。

企画・運営のノウハウを持つ外部の専門会社に相談することで、知識がなくても取り組みを始められます。

株式会社ストラーツでも、こうしたeスポーツイベントの企画から運営まで幅広くサポートしていますので、まずは気軽にご相談ください。

(3)どのくらいの期間で準備すればよいですか?

規模にもよりますが、小規模な体験会であれば1〜2カ月程度、大型の大会や継続的な取り組みとして始める場合は、半年以上かけて準備するケースが一般的です。

会場の確保や機材の手配、広報のスケジュールなどを踏まえ、余裕を持った計画を立てることをおすすめします。

(4)効果はどのように測定すればよいですか?

来場者数や参加者数はもちろん、アンケートによる満足度調査、SNSでの反応、地域内の飲食・宿泊施設の利用状況なども効果測定の材料になります。

継続的に開催する場合は、回を重ねるごとの参加者数の推移を追うことで、地域への定着度合いを把握しやすくなります。

(5)失敗しないために気をつけることはありますか?

4章で紹介した以下の3つのポイントを意識することが基本です。

3つのポイント
  • 地域ならではの体験価値
  • 事業者や住民を巻き込む体制
  • 継続的な取り組み

特に、一過性のイベントで終わらせてしまうと、せっかくの盛り上がりが地域に根づかず、単発の出費で終わってしまうケースが少なくありません。

小さく始めて、継続しながら改善していく姿勢が大切です。

8.まとめ

まとめ

今回は、eスポーツによる地域活性化をテーマに、注目される背景から成功のポイント・始め方・全国の事例まで幅広く解説しました。

eスポーツは天候や会場規模に左右されず、世代や居住地を問わず参加できる点が、地域活性化の手段として選ばれている理由です。取り組みを始める際は、まず目的とターゲットを明確にし、小規模な体験会や単発の企画からスタートすることがポイントです。

反応を確認しながら、継続的な取り組みへと発展させていくとよいでしょう。

eスポーツによる地域活性化イベントの企画・運営をお考えの自治体・商業施設・企業のご担当者様には、イベント制作会社の株式会社ストラーツがおすすめです。

eスポーツイベントの制作経験が豊富な担当者が、企画立案から会場手配、当日の運営までワンストップで対応。経済効果や交流人口拡大、地域ブランディングといった目的に応じた高品質なeスポーツイベントを実現します。

「何から準備すればいいかわからない」「機材や運営の人員が確保できない」といったお悩みも、まずはお気軽にご相談ください。

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