この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
展示会はリードを獲得するための絶好の機会です。しかしながら、「思ったよりも名刺交換ができない」「リードは多いのに商談につながらない」と悩む企業も少なくありません。
本記事では、展示会で「理想のリード」を獲得する方法を紹介。大勢の人がブースに来てくれて、その上で自社にマッチした人と名刺交換するためのノウハウをお伝えします。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。
展示会のリードとは?

展示会におけるリードとは、ブース来場者のうち、電話やメールアドレスなどの情報がわかった人のことです。
わかりやすい例として「名刺交換した人」が挙げられますが、アンケート回答やQR登録、デモに申し込んだ人などもリードに含まれます。
また、連絡先がわかることに加えて、「今抱えている課題」や「導入時期」などの手がかりも一緒に残せるかも重要です。情報が多く揃うほど、会期後のフォローで優先順位が付けやすく、商談化率も高まりやすくなります。
なぜBtoB展示会でリードが重要なのか?
なぜBtoB展示会でリードが重要視されるのか、それは「商談」や「受注」につなげるためです。そもそも展示会の真の目的は企業の売上アップであり、売上を伸ばすためには受注件数を増やす必要があります。
また展示会では、その場で契約に至らないケースがほとんどです。名刺情報やアンケート結果、相談内容などをリードとして記録しておくことで、展示会後にメールや電話で継続的にアプローチできます。
さらに、役職や導入時期、予算、課題などのリード情報を整理することで、見込み度に応じた優先順位も付けられます。限られた営業リソースを有望な来場者に集中させ、商談化率や受注率を高めるためにも、リードの獲得と管理が必要です。
リード獲得率の平均は?
展示会のリード獲得率の平均は、5〜10%程度といわれています。たとえば、ブースに300人が訪れたとして、そのうち15〜30人と名刺交換ができるイメージです。
ただし、5〜10%の数字はあくまで目安であり、商材やペルソナ、ブースの内容によって大きく変わります。
展示会で「理想のリード」を獲得する6つのコツ

BtoB展示会では、いかに多くの、あるいは質の高いリードを獲得できるかが重要です。自社にとって「欲しいリード」を、より多く獲得するためのコツを紹介します。
(1)ペルソナと目指すべき成果を決める
リードは数も重要ですが、ターゲット外の名刺ばかりが増えては商談・受注につながりません。そこで事前準備として、誰に向けてブースを作るのか、展示会でどのような成果を得たいのかを決めることが重要です。
ペルソナは「実在企業」で考えてみるとイメージしやすいです。来てほしい企業を2〜3社リストアップして、その企業の誰とつながるのが理想か考えてみてください。
成果については、BtoB展示会だと「受注金額」がわかりやすいでしょう。目指すべき受注金額を決めて、そのために必要なリード獲得数を逆算します。
(2)人が集まるブースを作る
リード獲得につなげるには、そもそも「来訪者の母数」が必要です。当然ながら、母数を増やすためには、人が集まるブースを作る必要があります。
単におしゃれなだけでは人は集まりません。キャッチコピーや来場者動線、デモ実施など多くの工夫が求められます。
人が集まるブースを作るコツとして、次のものが挙げられます。
・3秒で伝わるキャッチコピーを掲げる
・通路側に商品サンプルやモニターを置く
・デモやセミナーで関心を集める
素通りされないため何をすべきか、を考えることが大切です。
(3)名刺交換のための「声かけ」は重要
展示会では、基本的に「声かけ」はしない方が良いとされています。これは、「話しかけられたくない」と思う来場者が多いためです。
たしかに、声かけによって来場者が離れてしまうこともあります。ですが、声をかけないと名刺交換やアンケート回収ができないのも事実です。
大切なのは、相手を見極めることです。声をかけるべき人と声をかけるべきでない人の例をいくつか紹介します。
▼声をかけるべき人
・製品を見ながら悩んでいそうな人
・パネルをじっくりと読んでいる人
・その場でパンフレットを読んでいる人
・ブースの滞在時間が長い人
▼声をかけるべきでない人
・ブースに入ったばかりの人
・スタッフと距離を取りたそうな人
・ブースの前で立ち止まっている人
(4)事前集客は招待メール+SNSで十分
ブースへの来訪母数を増やすためには、既存顧客に招待状を送ったり、新規層に向けてWeb施策を行ったりなど事前集客が必要です。しかし、事前集客に力を入れすぎるのはおすすめしません。
理由は単純で、労力とコストがかかるからです。よくある事前集客の方法と費用対効果を表でまとめたのでご覧ください。
| 事前集客の施策 | 費用対効果 |
| 招待状 | 印刷や郵送コストがかかるが、既存顧客へのアプローチとして有効 |
| 招待メール ★おすすめ | 招待状より安価で、文章作成のリソースだけあれば配信できる |
| SNS配信 ★おすすめ | コストはかからないがコンテンツにこだわると労力がかかる |
| 展示会の特設ページ | 外注すると高い。どのくらいの流入が狙えるか不透明 |
| Web広告 | 広告費が高い上に、来場者がどのくらい来るか読みにくい |
| プレスリリース | 出稿自体は比較的容易だが、メディアに取り上げられないと効果が薄い |
| ウェビナー・事前説明会 | 費用は大きくないが、企画・実施に労力がかかる |
社内リソースと予算に余裕があれば問題ありませんが、そうでない場合、事前集客の頑張りすぎによって出展が赤字になる、スタッフが疲弊する可能性があります。
予算が限られている場合は、招待メール(少しコストをかけて招待状)+SNS配信がおすすめです。
(5)競合との差別化ポイントを探す
同日に出展する競合他社をリサーチし、差別化ポイントを探しておくことも重要です。
展示会には多くのブースが立ち並ぶので、少なからず自社と似たような商材を扱う企業も出てきます。
「自社に興味がある人は他社にも興味がある」と考えた場合、来場者はどちらのブースにも立ち寄る可能性が高いです。競合と比べられたとき、自社が有利になるようなブースを作る必要があります。
・競合が展示するであろう製品を推測し、どのポイントで差別化できるか考える
・小間位置図を見て、競合ブースの数と場所を調べておく
(6)ロールプレイングで対応品質を揃える
展示会前には、実際の接客を想定したロールプレイングを行い、スタッフの対応品質を揃えましょう。トークスクリプトを用意していても、質問の仕方や説明の長さ、来場者への案内方法がスタッフごとに異なると、収集できる情報にバラつきが生じます。
ロールプレイングでは、声かけからヒアリング、商材説明、名刺交換、次回商談の案内までを一連の流れで確認します。来場者役から質問や断り文句を投げかけ、状況に応じた切り返しも練習しておくと、当日の対応を統一しやすくなります。
あわせて、業種や役職、課題、導入時期など、必ず確認する項目を共有しておけば、展示会後のリード評価や優先順位付けに必要な情報を漏れなく収集できます。
展示会のリードを商談化させる手順

続いて、展示会で獲得したリードを商談化させる手順をお伝えします。
ステップ①:リードを整理してデータ化する
展示会が終了したら、すばやくリードを整理しましょう。名刺やアンケート、QR登録など複数から集まった情報をまとめ、データ化します。メモを見たり、会話の内容を思い出したりしながら、リードを温度感ごとに分けます。
▼リード整理のポイント
| 温度 | 特徴 | 見分けるサイン |
| Aランク =ホットリード | 今すぐ動く可能性が高い層 | 見積もりがほしい デモを見たい 導入時期は◯月 |
| Bランク =ミドルリード | 課題は明確だが「今すぐ」ではない、比較検討中の層 | 他社も見ている事例がほしい 費用感を知りたい |
| Cランク =コールドリード | 情報収集がメインで、商談モードではない層 | とりあえず資料だけ まだ検討は先 |
リードを管理できるツールとして、SFAやCRM、名刺管理ツールなどがあります。自社で使っているシステムがあれば、そこにデータをまとめましょう。Excelやスプレッドシートでも作成可能です。
ステップ②:24時間以内にお礼メールを送る
メールアドレスがわかった人には、必ずお礼メールを送りましょう。来場者の熱が冷めないよう、24時間以内に送るのがポイントです(あくまで目安)。
お礼メールに盛り込みたい内容として、次のものがあります。
・来場のお礼
・ブースで話した内容を簡潔にまとめたもの
・プラスαで特別オファーがあると良い
お礼と話した内容に加えて、プラスαの特典があると、相手の関心を引き付けやすくなります。たとえば、「無料トライアルをお試しください」「限定資料をお送りします」などの内容です。
リードの温度感が高い場合は、このタイミングで商談を提案しても良いでしょう。
ステップ③:メールの反応を見て、追加フォローを行う
お礼メールの反応を見ながら、リードごとに追加フォローをします。メールの返信は来ないことがほとんどですが、稀に「他に資料はありますか?」「費用が知りたい」など質問されることがあります。
返信が来た場合は、商談や打ち合わせを提案しましょう。返信がない場合も、少し時間を空けてアプローチすることが大切です。
▼返信がない場合のアプローチ例
・Aランク:メールまたは電話で商談やデモを提案
・Bランク:メールで費用感や導入事例など追加資料を提供し、反応を見る
・Cランク:追加資料を送りつつ、メルマガやコンテンツ閲覧に誘導する
見込みのあるリードには営業担当をアサインし、フォローに入ってもらうのが良いでしょう。加えて「いつまでに、誰が、何をするか」など、追客状況をシステムやシートにまとめておくとスムーズです。
【重要】育成コンテンツを用意しておく
多くのリードを獲得できても、よほど熱量が高い人でなければ商談にはつながりません。そのため、じっくりと時間をかけてコミュニケーションを取り、商談・受注につなげていく必要があります。
そこで重視したいのが、育成コンテンツです。たとえば、製品の特徴や費用感をまとめたPDF形式の資料やホワイトペーパーなどが挙げられます。
これらを用意しておくことで、リードの育成(=ナーチャリング)がしやすくなります。初期のアプローチでは商談につながらなかった人に対してコンテンツを届けることで、中長期的に接点を保ち、最終的に商談・受注につなげることが可能です。
展示会のリード獲得でよくある悩みと解決策
リード獲得について「工夫しているつもりだけど、うまくいかない」と悩む企業も少なくありません。ここでは、リード獲得に関するよくある悩みと解決策をお伝えします。
(1)来場者がブースに入ってくれない
ブースに人が来ない場合、ブースの見え方に問題がある可能性が高いです。来場者の中には、すでに目ぼしい企業が決まっていて、「他のブースには立ち寄りたくない」と考えている人も少なくありません。
そのため、いかに第一印象でインパクトを与え、「気になる」と思ってもらえるかがカギです。先述のように、3秒で伝わるキャッチコピーや、通路側に商品サンプルを置くなど、興味を持ってもらう工夫が必要となります。
さらに細かいテクニックをいくつか見てみましょう。
(2)ターゲット外のリードが多い
ターゲット外のリードが多くなる原因は複数あります。原因ごとの解決策をお伝えします。
| 原因 | 解決策 |
| ペルソナの解像度が低い | ペルソナの解像度を高める ▼例 ・△業界で年商◯円の中小企業 ・マーケティング担当者 ・直接の決裁権はないが幹部への打診ができる ・自社の◇◇に課題を抱えていて、早急に改善したい ・予算は〇円 →来て欲しい「実在企業」を考えるのもおすすめ |
| 相手に合ったノベルティを選べていない | ペルソナにとって嬉しいノベルティを選ぶ。BtoB展示会の場合、ビジネスシーンで使える「実用品」を配るのがおすすめ。 ※お菓子や缶ジュースなど「食べ物系」は誰でも喜ぶものなので、ターゲット外が集まりやすい |
| 声かけ相手の見極めができていない | 声かけ対象を決め、スタッフ全員で共有する。 ▼例ブースに入ったばかりの人には声をかけない。ブースに入って5〜6分が経過している人にだけ、斜め後ろからさりげなく声をかける |
まとめ
展示会のリードは、「数」と「質」の両方を考えることが大切です。人が集まるブースを作りつつも、事前のロールプレイングや声かけ相手の見極めなど、質を高める工夫をしてみてください。
自社にとって「欲しいリード」を獲得して、効率よく商談・受注につなげましょう。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。
監修者コメント
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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