この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
BtoB展示会においては、単純なブース集客数だけでなく、「名刺交換やアンケート回収ができたか」が重要になります。いわばリードの獲得です。
いかに多くの、かつ質の高いリードを獲得できたかで、その後の商談・受注件数が変わってきます。
本記事では、展示会におけるリード獲得の実践テクニックを紹介。よくある失敗例や改善ポイントについても触れているので、ぜひ自社の出展にお役立てください。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。

展示会のリード獲得は「3段階」で考える

展示会のリード獲得は、①イベントの来場者数、②ブースに興味を持った人数、③名刺交換につながった人数の3段階で考えましょう。
(1)イベントの来場者数
まず見ておきたいのが、展示会というイベント自体の来場者数です。そもそもの母数が多いと、リード獲得の数も増えやすくなります。
ただし、イベント自体の集客は主催者側が行うので、出展企業は来場者数をコントロールできません。
その展示会の過去の実績データ(主催者がWebサイトなどで公開している)を見て、どのくらいの来場を見込める展示会なのかを見極めましょう。
(2)ブースに興味を持った人数
次に考えたいのが、自社のブースに興味を持った人の数です。何をもって興味を持ってもらったかの判断は難しいですが、判断基準として次を考えてみてください。
・ブースの中に入ってパネルを読んだり、配布物を持ち帰ったりした人
・ブースの前に立ち止まり、商品やモニターを見た人
ブースの中に入った人だけでなく、通路側で立ち止まった人も集客にカウントしましょう。立ち止まってさえくれれば、スタッフの対応やブースの動線次第でリード獲得につなげられます。
(3)名刺交換につながった人数
自社ブースに興味を持った人のうち、名刺交換(アンケートやQRフォーム入力なども含む)につながった人の数です。これがいわゆる「リード獲得数」を指します。
名刺交換できた=電話番号やメールアドレスなどの情報がわかる、ということです。来場者の情報がわかれば、その後の営業につなげられます。
展示会のリード獲得を増やす5つのテクニック

展示会のリード獲得率は、営業担当のトークスキルだけでなく、ターゲット決めやブース設計、名刺交換のタイミングなどさまざまな要因が影響します。具体的にどのような施策を行うべきか、5つのテクニックを解説します。
【前提】「事前準備」こそが勝負の分かれ目
展示会のリード獲得は、当日よりも「事前準備」が重要です。当日どれだけ優秀な営業担当をアサインしても、そもそもブースに人が来なかったり、ペルソナにマッチしない来場者が多かったりすると、リード獲得率も高まりません。
出展の企画段階で、誰に向けたブースなのか、リードを何件獲得したいのか、そのためにどのようなブースを作るべきか、などを熟考する必要があります。
(1)ペルソナは「実在企業」で考えてみる
展示会の企画では、最初にペルソナを決めるのがセオリーであり、多くの場合「想像」で考えます。IT業界で、30代のマーケティング担当者で、このような課題を抱えていて・・のようなイメージです。
想像でも良いですが、より解像度を高めるなら「実在企業」をリストアップしてみるのがおすすめです。
「この企業と名刺を交換できれば理想」といった風に、実在企業をペルソナとすると、実際の顧客をイメージしやすくなります。
・来てほしい「実在企業」を2〜3社リストアップしてみる
・その企業の誰とつながるのが理想か考えて、文章化する
・その企業にDMを送ってみるのも効果的
(2)展示会で得たい成果から逆算する
リード獲得率を高めるためには、その展示会でどのような成果を得たいのかを明確にしましょう。わかりやすい例として「受注金額」が挙げられます。
受注金額から必要なリード獲得数を逆算する場合、次のように考えます。
ステップ①:展示会を通して〇〇万円の受注を目指したい
ステップ②:そのために△件の商談が必要
ステップ③:商談獲得のために最低でも⬜︎枚の名刺は交換しておきたい
「どうなったら成功か」のイメージを固めて、そのための逆算ルートを考えることが大切です。
(3)来場者の足止めにつながるキャッチコピーを作る
展示会のリードは質も重要ですが、量も重要です。ブース訪問者の母数を増やすためにも、キャッチコピーの内容や掲げ方を意識しましょう。
キャッチコピーは、来場者を惹きつける言葉を「単刀直入」に伝えるのがコツです。次のポイントを意識してみてください。
・「何を扱っているか」が瞬時にわかる
・20m離れた場所からでも伝わるサイズ
・混雑を想定して「人の頭より上」に掲げる
・1ヶ所だけでなく両サイドにあるとどの角度からも見られる
・英語よりも日本語、漢字よりもひらがな
会場内を歩いている人に「気になる」と思ってもらえれば、それが来訪につながり、製品を手に取り、最終的に名刺交換につながります。
(4)名刺交換のための「声かけ」は重要
展示会において「声かけ」は、基本しない方が良いとされています。これは、「邪魔されずに製品を見たい」「声をかけられたら営業されるかも」と思っている人が多いためです。
たしかに、声かけによって来場者が離れてしまうこともあります。ですが、声をかけないと名刺交換ができないのも事実です。
来場者の動きを見ながら、名刺交換ができそうな人に声をかけるようにしましょう。
▼声をかけるべき人
・製品を見ながら悩んでいそうな人
・パネルをじっくりと読んでいる人
・その場でパンフレットを読んでいる人
・ブースの滞在時間が長い人
▼声をかけるべきでない人
・ブースに入ったばかりの人
・スタッフと目を合わさず、少し距離を取りたそうな人
・ブースの前で立ち止まっている人
会話が始まったら、相手の様子を伺いながら名刺交換のタイミングを見極めましょう。
(5)ノベルティを名刺交換のきかっけに使う
名刺交換のきっかけとして「ノベルティ」も効果的です。ノベルティとは、ブースに来てくれた人に手渡すちょっとしたプレゼントのことで、会話のきっかけとして活用できます。
ノベルティは松竹梅たくさんの種類があり、「これがおすすめ」というものはありません。目的に合わせて用意することが重要です。
ノベルティの例として次のものが挙げられます。
・お菓子
・缶ジュース
・ボールペン
・クリアファイル
・スマホクリーナー
「とにかく不特定多数に来てほしい」「ペルソナだけに響かせたい」など、企業によって目的は変わります。たとえば、食べ物や飲み物は不特定多数に喜んでもらいやすいです。
誰に喜んでほしいのか明確にし、それに合ったノベルティを用意しましょう。
リードを商談化につなげる事後フォロー手順

リードを獲得できても、その後の商談・受注につなげなければ成果は得られません。ここでは、名刺交換を確実な商談へと変えていくための事後フォローの手順を紹介します。
(1)リード情報を「その場」で記録する
展示会で得た名刺や会話内容は、その場ですぐに記録・分類するのが理想です(難しければ終了後に行う)。会話から得た情報は、時間が経つほど記憶が曖昧になり、温度感やニーズのニュアンスが失われてしまいます。
記録すべき主な項目は次の通りです。
| 項目 | 記入例 |
| 温度感ランク(A / B / C) | A=すぐ商談化できそう B=半年以内に可能性あり C=長期的な育成が必要 |
| 関心領域 | 製品カテゴリ、機能、価格帯など |
| 導入時期 | 直近3か月以内/半年以内/未定 |
| 次のアクション | 資料送付、オンライン商談設定、別部門紹介依頼など |
| 会話メモ | システム変更検討中、予算確保済み、など |
リード管理ツールや名刺スキャンアプリ、QRコードフォームなどを事前に準備しておくと、営業への引き継ぎがスムーズになります。
現場で即時入力できるよう、フォームは必須項目を少なくし、関心分野や導入時期などをタグで分類できるように設計しましょう。

また、重要な会話のキーワードや相手の反応も短くメモしておくと、後日のメールや電話での会話がスムーズになり、信頼関係を早く構築できます。
(2)お礼メールを24時間以内に送る
展示会が終了したら、来場者の記憶に残っているうちにお礼メールを送りましょう。できれば24時間以内、遅くても48時間以内に送るのが良いです。
▼お礼メールに入れたい内容
なお、メールはテンプレートっぽくならない工夫をしましょう。「あなたのための提案です」という印象を与えることで、返信率・商談化率が高まりやすくなります。
(3)リードの優先度別にアプローチする
お礼メールを送った後は、以下を目安にスケジューリングとアプローチを行いましょう。
| 温度感ランク | スケジュールとアプローチ |
| Aランク:すぐ商談化できる見込み | 1週間以内にオンラインまたは訪問商談を行う |
| Bランク:半年以内に可能性あり | 定期的に情報を提供し、関係を維持する |
| Cランク:長期的な育成が必要 | コンテンツ配信やセミナー案内で接点を継続する |
分類ルールや進め方は展示会前に決めておき、チーム全員で共有しておくことが重要です。
リード獲得のよくある4つの失敗と改善策

展示会は短期間で多くの人と接点を持てる場ですが、準備や運営のちょっとした不備が成果を大きく損なうことがあります。ここでは、よくある失敗例と、それを防ぐための改善ポイントを解説します。
(1)リード情報の記録漏れ
名刺交換をしただけで終わり、会話内容を記録していないケースです。話した内容がわからないので、後日フォロー時に相手と話が噛み合わなくなってしまいます。
▼改善ポイント
(2)事前告知の不足
当日の飛び込み来場者だけに頼り、既存顧客やターゲット層への「事前告知」を行わなかったため、リード獲得数が減ってしまうケースです。
事前告知によって集客力が大幅に上がるわけではありませんが、やらないよりもやっておいた方が来場は増えます。
▼ 改善ポイント
(3)スタッフ教育の不足
スタッフの教育を怠ったことで当日の接客品質がバラつき、名刺交換やアンケート回答につながらないケースです。声かけの方法やトークスクリプトを共有できていない、ロープレを行っていない、などが主な原因です。
▼改善ポイント
(4)フォローの遅れ
展示会終了後のフォローが遅れることで、リードの熱が冷めてしまうケースです。たとえば、本来すぐに送らなければならない「お礼メール」を1週間後に送った、などが挙げられます。
▼改善ポイント
まとめ
展示会のリード獲得数を増やすためには、抜かりのない事前準備が不可欠です。「誰に来て欲しいのか」「どんな成果を出したいのか」を明確にしつつ、それを実現するための戦略を立てる必要があります。
リード獲得には、トークスキルだけでなく、ブースの見え方やノベルティの選び方、声かけのタイミングなど、さまざまな要素が関わってきます。ぜひ本記事の内容を、自社の出展にお役立てください。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。

監修者コメント
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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