この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
展示会でより多くの集客を狙うために欠かせないのが、ディスプレイです。展示台やパネルといったアイテムを「いかに魅力的にディスプレイできるか」によって、来場者からの印象を大きく変えられます。
展示会ブースにおけるディスプレイのコツを徹底解説。アイテム別のディスプレイ方法や、有形商材・無形商材でのディスプレイの考え方についてもお伝えします。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
展示会ブースのディスプレイとは?

展示会における「ディスプレイ」とは、単に看板やパネル、展示台といったアイテムを並べることではなく、「商品やサービスをどう見せるか」という視点そのものを指します。
パネルやモニター、展示台、照明などのアイテムは、あくまで商品を魅力的に見せるための手段です。大切なのは「どのアイテムを置くか」ではなく、「どのアイテムを使って、何を、どう見せるか」を考えることです。
たとえば、通路側に主力商品を置いたり、遠くから見える位置にキャッチコピーを掲げたりと、来場者の足を止めるための工夫が必要です。
展示会ブースのディスプレイにこだわるメリット

展示会においてブースは「企業の顔」ともいえます。そのため、いかにアイテムを美しく、かつ魅力的にディスプレイできるかが重要です。メリットとして次のものが挙げられます。
・どんなブースなのか知ってもらいやすくなる
・商品・サービスの魅力が伝わりやすくなる
展示会では、来場者が多くのブースを短時間で見て回るので、パッと見ただけで「何のブースか」「自分に関係があるか」が伝わるディスプレイ設計が必要です。
ディスプレイをうまく設計できれば、その場の集客はもちろん、商談・受注にもつながります。
展示会ブースを魅力的にディスプレイするコツ

ここからは、展示会ブースを魅力的にディスプレイするコツを3つ紹介します。
コツ①:何の会社か3秒で伝える
展示会では、来場者がブースの前を歩きながら情報を判断します。そのため、ブースを見た瞬間に「何の会社か」「何を扱っているのか」が伝わることが大切です。
そのための代表的な手段が「キャッチコピー」です。伝わるキャッチコピーを掲げつつ、ロゴやパネルの見え方、展示台の商品配置など、ブース全体のアイテムを連動させることを意識してみてください。
・キャッチコピー:ベネフィット(商品・サービスの導入メリット)を伝える
・ロゴ:キャッチコピーの近くに配置し、遠くから「何の会社か」わかるようにする
・展示台と商品:主力商品を通路側や正面など目に入りやすい位置に配置し、キャッチコピーが「何を指しているのか」を実物で裏づける
・パネル:キャッチコピーの補足として、具体的な導入シーンや実績を図解・写真で見せる
・モニター:文字や静止画だけでは伝わりにくい「使っている様子」を映像で補う
キャッチコピー単体で頑張るのではなく、ロゴやパネル、展示台、モニターがそれぞれ同じメッセージを異なる角度から補強し合うことで、来場者は3秒で「何の会社か」「自分に関係があるか」を判断できるようになります。
コツ②:通路側からどう見えるかを考える
来場者の多くは、通路を歩きながらブースを見るので、「通路からディスプレイがどう見えるか」を考えましょう。特にロゴやキャッチコピー、展示台、商品サンプルなどはこの視点が重要です。
会場のどこの位置にブースがあり、来場者がどの通路から歩いてきて、どう見えるのかを考えてみてください。
・複数の方向から歩いてきてもロゴやキャッチコピーが見えるか
・ブースに入らなくても、通路から商品サンプルを手に取れるか
・人通りが多くても「何の会社か」がすぐにわかるか(高さを活かす)
ディスプレイの角度や高さ、サイズなどを意識して、他社のブースに埋もれないように工夫しましょう。
コツ③:情報量を絞り、余白を作る
展示会出展でありがちなのが、伝えたいことが多すぎて「あれもこれも状態」になることです。たとえば、アイテムを増やしすぎる、パネルのテキスト量が多すぎる、といったケースです。
・パネルは、文章だけでなくイラストや図解を積極的に使う
・ブース内の配色は、2色程度に絞り込む(色数が多いと見にくい)
・什器は必要最小限にし、「何でもある」よりも「シンプルさ」を意識する
情報量が多すぎると、結局何も伝わらないブースになってしまいます。そもそも来場者は短時間でブースを判断するため、ごちゃついている空間には長居してくれません。だらだらと続く文章も読んでくれないでしょう。
【注意】有形商材と無形商材でディスプレイの考え方は変わる
展示会に出展する商材は、「有形」と「無形」に分類でき、どちらに該当するかでディスプレイの考え方も変わります。

有形商材は、実物を手に取ってもらう・見てもらうことで魅力が伝えられるため、展示台やサンプルを中心にディスプレイを組み立てます。
一方、無形商材は「見せるもの」がない分、パネルやモニターで価値・仕組みを可視化したり、デモを通じて体感してもらったりする工夫が欠かせません。
同じアイテムでも、商材のタイプによって使い方や優先度が変わることを押さえておきましょう。
【アイテム別】ディスプレイの見せ方とコツ

商品をディスプレイする際は、ツールごとに役割と効果を理解し、有形商材・無形商材のどちらを扱うかによって優先度を考えることが重要です。
| アイテム | 目的 | 有形商材での優先度 | 無形商材での優先度 |
| パネル・ポスター | 概要や価値をわかりやすく伝える | ◯ | ◎ |
| 展示台・テーブル | 実物を見せる、手に取ってもらう | ◎ | △ |
| モニター・PC | 使用シーンや導入効果を映像で伝える | ◯ | ◎ |
| パンフレット・カタログ | タログ詳細情報を提供する、持ち帰ってもらう | ◯ | ◯ |
(1)パネル・ポスター
パネルやポスターは、その場で商品・サービスについて知ってもらったり、スタッフが説明資料として使ったりするツールです。目線の高さ(150cm前後)に配置すると読みやすくなります。
文章を詰め込みすぎず、大きな見出しや写真、図解を中心に構成しましょう。来場者が流し読みしても理解できるレイアウトが理想です。
特に無形商材は実物を見せられない分、パネルで価値や仕組みを視覚的に伝えることを意識しましょう。
(2)展示台・テーブル
展示台は、有形商材を「主役」として見せるための土台です。設置場所は「通路側」「中央」「壁に沿って配置」などがあります。
・通行人を引きつけたい場合:サンプルを置きつつ通路側に配置
・ブース内でじっくり見てほしい場合:中央または壁沿いに配置
商品の実物を手に取ってもらえることが最大の強みなので、有形商材では優先度が高いツールです。一方、無形商材の場合は実物がないため、代わりにパンフレットやモニター、デモ用の端末を置く台として活用すると良いでしょう。
(4)モニター・PC
モニターやPCは、商品・サービスの使用シーンや導入効果を映像でわかりやすく伝えるツールです。「ブース正面」または「商品の近く」に配置するのが効果的です。
動画を流す場合は、音声がなくても内容が伝わるようテロップや図解を入れましょう。無形商材(ソフトウェアやシステムなど)は、実際の操作画面や導入効果をその場でデモできるため、特に優先度の高いツールになります。
モニター近くにスタッフを配置すると、来場者に声をかけやすくなります。
(5)パンフレット・カタログ
パンフレットやカタログは、カタログスタンドや台の上に配置し、その場で読んでもらう、または持ち帰って読んでもらうためのツールです。通路側の正面や商品の横など、手に取りやすい場所に置きましょう。
商談や検討の後押しとなる詳細情報を届けられるため、有形・無形どちらの商材にも共通して有効です。
展示会ディスプレイの失敗例と改善のコツ

最後に、展示会ディスプレイでありがちな失敗例と改善のコツを紹介します。
(1)パネルの文字が多すぎて読めない
パネルに説明文をびっしり載せると、読む前に「難しそう」と敬遠されてしまうので、見ただけで何が書いてあるかわかるデザインにしましょう。
・文字数をできるだけ削り、キーワードや数字を大きく配置する
・画像や写真、イラストを使って視覚的に訴求する
・パネルは「印象付け」のために使い、詳細は口頭で説明する
多くの来場者は、パネルを「読む」のではなく「見て」います。いきなり文章を熟読する人はほとんどいないので、まずはパネルを見てもらい、そこで印象を与えられるかが重要です。
(2)ごちゃついていて何を展示しているか不明
ブース全体がごちゃついていると、情報量が多すぎて何も伝わらなくなってしまいます。たとえば、次のようなケースです。
・商品を並べすぎて主力がわからない
・配色がバラバラでブースにまとまりがない
・導線に什器を置きすぎて足止めスペースがない
大切なのは、商品や什器、配色など、あらゆる要素をシンプルにまとめることです。情報を絞り込むことで、ブースの訴求力を高められます。
(3)照明が暗くて商品やパネルが目立たない
照明が暗いと、主力である商品やパネルが見にくく、訴求力も弱まってしまいます。
有形商材だと展示台、無形商材だとパネルを「いかに見てもらえるか」が勝負の分かれ目であり、これらを目立たせるためには、照明の選び方や当て方が重要です。
照明のポイントをいくつか紹介します。
・スポットライトや間接照明で主役を強調する
・商材に合った色温度(光の温もりや冷たさ)を選ぶ
展示会ブースにおける照明の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

(4)キャッチコピーが抽象的で伝わらない
キャッチコピーは、来場者の足を止めるための重要な要素です。しかし、「未来を創造する」「新しい価値を。」といった抽象的なコピーだけを掲げているブースをよく見かけます。
こうしたキャッチコピーは、デザインとしては洗練されていても、来場者からすると「結局何をしている会社なのか」がわからず、素通りの原因になってしまいます。
・「未来を創造する」
・「新しい価値を、すべての人へ」
・「変化をカタチに」
・「〇〇で世界を変える」
これらの表現は、単体では業種も商品も特定できず、来場者が自分に関係あるかどうかを判断できません。結果として、興味のある来場者にも見過ごされてしまいます。
▼キャッチコピーのNG例とGOOD例
| 抽象的なコピー(NG) | 具体的なコピー(GOOD) |
| 未来を想像する | 製造現場の検品作業を自動化 |
| 新しい価値を、すべての人へ | 働きやすい空間をつくるオフィス家具 |
| 変化をカタチに | 現場作業をスムーズにする高耐久工具 |
イメージ先行の言葉よりも、業種名・対象者・得られるメリットが一目でわかる言葉を選ぶことで、来場者に「自分に関係がある」と気づいてもらいやすくなります。
まとめ
展示会のディスプレイでは、どのアイテムを使って、いかに魅力的にブースを見せるかという視点が重要です。来場者は短時間でブースを見て回るため、数秒で何の会社かわかる、かつ商材の魅力を伝えられるようなディスプレイを考えましょう。
ただし、展示台やパネルといったアイテムはもちろん、全体の配色や照明などさまざまな要素が絡むため、まずはブース制作会社に相談してみるのがおすすめです。
ディスプレイ設計をはじめ、展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
監修者コメント
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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